美しい暮し2月号No.183
(大阪府暮しの情報誌)
| くらしのニュース |
●聴覚障害者のマルチ取引トラブル
2006年度になってパソコンソフトなどのマルチ商法の相談が全国で急増していることを国民生活センターが公表した。身近な人から勧誘されるケースが大半で、内容について理解をしないまま契約していることが多いため、消費生活センター等に相談するよう注意を呼びかけている。
●マネー・ロンダリング、テロ資金 対策のため本人確認法施行令を改正
1月4日からATMで10万円を超える現金での振り込みができなくなった。窓口では本人確認書類を提示して可能。預貯金口座からの振り込みは従来どおりできる。
●厚生労働省「将来推計人口」を発表
2055年の日本の人口は現在に比べ3割減の9000万人を切り、合計特殊出生率は1.26、高齢者は5人に2人の割合になると予測している。
●ぜんそくの子が過去最高に
文部科学省がまとめた学校保健統計調査(速報)によると、ぜんそくを患っている幼稚園児や小、中学生がこの10年で倍増していることがわかった。
●宮崎県の養鶏場で鳥インフルエンザを確認
毒性の強いH5N1型の高病原性鳥インフルエンザウイルスを検出。
| くらしのセミナー |
忘れたくない自然の怖さー食の安全
科学ライター 松永 和紀
2006年は、特徴のある食中毒事件が頻発した年でした。食品中に自然に含まれる毒性物質や病原体などが原因です。どうも最近、私たちは自然の恐ろしさを忘れがち。食品においても人工的なものを批判する人が多く「自然のものだから、天然素材だから安心」という報道や企業宣伝も目立ちます。しかし、自然のリスクが極めて高いことも知っておいていただきたいのです。
白インゲン豆で嘔吐や下痢に
例えば、白インゲン豆ダイエット騒動。テレビで昨年5月、「白インゲン豆を2、3分煎いって粉末にしたものを食べるとダイエット効果がある」と放送された後、実行した人が嘔吐や下痢などを発症。テレビ局は症状を訴えた視聴者が650人にのぼったことを明らかにし、全国の自治体が確認できた患者も158人にのぼりました。 患者は結果的には全員回復したのですが、当初は深刻な症状だったようです。救急車の中でも嘔吐と下痢を繰り返し汚物まみれになって担ぎ込まれた人もいたそうですし、嘔吐が止まらなくなりトイレから動けなくなって、申し訳ないとあやまりながら救急車を呼んだという人もいました。
さらに、お母さんが食べている白インゲン豆の粉末を、もの珍しさからかせがんで一緒に食べた就学前の幼児までもが被害に遭いました。まさか、テレビで深刻な健康被害をもたらすような食べ物を紹介するとはだれも思いませんから、このお母さんを責めることはできないでしょう。
結局、原因は豆の加熱不足でした。放送された調理法では加熱が不十分で、生の豆に含まれる毒性物質レクチンが残るのです。白インゲン豆という漠然とした紹介も問題でした。実は、白インゲン豆として一般に市販されているものは、長さ3センチほどの大きさにもなる白花豆や1センチ強の大福豆などいくつかあります。番組で使われたのは小さい大福豆であり、発症した人の多くは白花豆を使っていました。テレビ局は後日、「安全性の確認が不十分だった」などとして謝罪しました。
ジャガイモ中毒、ノロウイルスも
昨年7月と12月には、計4つの学校で児童が授業の一環として栽培したジャガイモによる食中毒が起こりました。ジャガイモの芽に毒性物質のソラニンが多いのは常識ですが、未熟なジャガイモや陽にあたって皮が緑色になったジャガイモの皮に近い部分も同様にソラニン含量が多く、とりわけ子どもには影響が大きくでます。しかし、指導する先生
は知りませんでした。
また、12月はノロウイルスが猛威をふるいました。このウイルスは、二枚貝に蓄積しやすく、加熱が不十分なまま食べると人の腸管内で増殖し、嘔吐や下痢などを引き起こします。さらに発症した人から他の人へ、あるいはウイルスを含む吐しゃ物のかけらが空中を舞ってうつるなどの二次感染のケースが多く、患者数を増やします。この冬の患者数急増も、貝が原因ではなく感染者から次々にウイルスが拡大したようです。
大流行が表面化してからは、新聞が盛ん に記事を載せテレビでもニュースが流れました。こうした報道でノロウイルスを初めて知ったという人も多いでしょう。しかし、ノロウイルスは食品業界や医療関係者の間では以前から大変恐れられています。
厚生労働省の調べでは例年、食品中のノロウイルスが原因とみられる患者が8000〜1万2000人出ています。二次感染の数は把握されていませんが、ノロウイルスは「感染性胃腸炎」の主要原因の一つとみられており、この感染性胃腸炎では毎年千数百人が亡くなります。つまり、マスメディアがこれまで報道を怠り、多くの人がその怖さに気づいていなかっただけなのです。
パンフレットなど参照を
2005年の食中毒統計をみてみると、細菌で1万6678人、ウイルスで8728人(うち、ノロウイルス以外は1人)、きのこやフグなどの自然毒で285人の患者が出ています。死亡者は計7人ですが、サルモネラ菌で亡くなった1人を除くと、すべて自然毒が原因です。そして、化学物質による食中毒は意外に少なく、患者数は111人で死者はいません。
私たちの「人工物は怖く自然のものはよい」という思いとはうらはらに、残留農薬や食品添加物による被害は近年ではまったく報告されていないのが実情です。
自然の怖さを忘れずに賢く対処することが必要です。食中毒防止は、原因ごとにそれぞれ異なりますので、マスメディアの情報に惑わされることなく国や自治体が発行しているパンフレットなどにぜひ、目を通してください。
| 消費生活相談状況 |
大阪府消費生活センター
11月もサラ金の利息の過払いなどに関する相談が多く、「フリーローン・サラ金」が引き続き1位になった。また、IP電話会社閉鎖の報道により、出資金の回収についての相談が目立ったため、「内職・副業」の相談件数が増加した。「損害保険」の不払いなどの相談も増加した。
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商品・役務 |
受付件数 | ||
| 11月 | 10月 | ||
| 1 | フリーローン・サラ金 | 82 | 79 |
| 1 | 電話情報提供サービス | 82 | 68 |
| 3 | オンライン情報サービス | 78 | 73 |
| 4 | 商品一般 | 34 | 46 |
| 5 | 賃貸アパート | 33 | 23 |
| 6 | 工事・建築 | 30 | 23 |
| 7 | 内職・副業 | 25 | 12 |
| 8 | アクセサリー | 15 | 14 |
| 9 | 損害保険 | 14 | 2 |
| 10 | 浄水器 | 13 | 7 |
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受 付 総 数 |
896 | 825 | |
※11月受付件数上位10位までを掲載しているため、受付総数とは合致しない。
| トピックス |
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ただより怖いものはない!?
「アンケートに答えたお礼の品を差し上げます」と訪問していた訪販業者に対して行政処分!!
大阪府では、平成18年12月12日、不適正な取引行為を行っていた訪問販売業者に対し、特定商取引法に基づき業務の改善を指示し、併せて大阪府消費者保護条例に基づき同事業者の不当な取引行為について情報提供を行いました。
同社は、電話で「環境問題に関する話をするために訪問したい」「電解洗浄液をあげますので、話だけでも聞いてください」といって販売目的の訪問であることを告げずに訪問の約束を取り付けたり、「支払いは、月に1万円」「1日300円コーヒー1杯」等と商品の販売総額等やクーリング・オフについての重要事項の説明をせずに契約をしていました。
また、長時間にわたって勧誘を続け相手方を根負けさせて契約させる、契約の解除を伝えた際営業員が血相を変えてやってきてクーリング・オフを妨害した、など迷惑を覚えさせる仕方で契約させていました。
さらに、訪問のための電話のときに消費者が断っているにもかかわらず、自宅を訪問して勧誘するなど、大阪府消費者保護条例で禁止されている行為を行っていました。
同社については、大阪府内で、平成16年度に39件、17年度に50件、18年度(10月まで)に8件の相談がありました。
1.事業者名 株式会社ケーシーエム 代表取締役 平沼 輝光
2.所在地 大阪市浪速区元町一丁目5番15号
3.業務内容 訪問販売(電解水生成器、低周波治療器等)
悪質な訪問販売業者にひっかからないために
・電話でアンケート調査などといわれても、販売目的ではないか確認しましょう。
・訪問販売には、訪問の目的や事業者名を確認し、すぐに家にいれないようにしましょう。
・一度断っても繰り返し電話や訪問で勧誘してくる事業者には、あやふやな態度を取らず「いりません」ときっぱりと断りましょう。
・訪問販売の場合契約してから8日以内であればクーリング・オフ(無条件解約)ができます。クーリング・オフ期間を過ぎても、契約解除できる場合もありますから、最寄りの消費生活センターにご相談ください。
| トラブルNOW |
入学前にキャンセルした専門学校の授業料は返してくれないの?
相談概要
娘が4月から医療専門学校に通うことになり、入学金20万円と授業料50万円を支払った。しかし、急に入学を諦めることになった。入学規定には、いったん納入した入学金及び授業料は返金しないと書かれてあるが、入学前のキャンセルでも返金してもらえないのか。
経緯・結果
契約解除に伴う損害賠償額を定める条項で、平均的損害の額を超えるものは無効であることが、消費者契約法で定められていることを説明した。そして、入学以前の解約であり、授業料については損害が発生するとは考えられないので、専門学校に対し、納入した授業料の返還を求める内容証明郵便を出すよう助言した。後日相談者より、授業料のみ全額返金となったと報告があった。
解 説
消費者契約法施行後、合格した大学へ入学を辞退した場合には入学金、授業料の返還を求める訴訟が起こされるようになりました。地方裁判所、高等裁判所で、大学に対し、入学金は「入学できる地位の対価」であるため返還義務はないが、授業料、施設費等については「授業の受講や施設の使用に対する対価」であり、入学前の辞退による損害を受けていないので返還義務があるという判決が、相次いで出されています。平成18年11月27日には、最高裁判所においても、同様の判決が出されました。
専門学校についても、同様の考え方で返還を求めることができるという見解はありますが、最高裁の判決はまだ出ていません。
消費者が契約する際、契約書等に「いったん支払われた料金は、いかなる理由があろうと返還しません」という契約条項が定められている場合があります。しかし、授業料等については、解約により事業者に損害が発生していない場合には、消費者契約法により無効となる可能性もあります。無効かどうかは最終的には裁判所の判決により判断されますが、まずは、相手方と交渉してみるとよいでしょう。
| お知らせ Information |
企業向け消費者問題セミナー
企業の消費者問題に対する認識を深め、消費者へのより適切な対応を考えていただくために企業向けの消費者問題セミナーを開催します。
開催場所 生活情報ぷらざ セミナー室
定 員 70人(先着順) 対象 事業者・企業にお勤めの方
受講料 無 料(ただし、資料代として1講座につき1部200円)
テーマ 製品事故を考える 〜その対応が企業の進退を握る〜
第1回 2月13日(火) 14:00 〜16:00 なぜ起こる製品事故 〜誤使用する要因・させる要因を科学する〜
(社)人間生活工学研究センター 主査 畠中 順子
第2回 2月20日(火) 14:00 〜16:00 製品事故・製品安全に関する法律と改正の動き
弁護士 関根 幹雄
第3回 3月6日(火) 14:00 〜16:00 リコールにおける情報発信のあり方について
(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 東日本支部 コンプライアンス経営研究会 代表 古谷 由紀子
主催 大阪府消費生活センター
後援 大阪商工会議所・大阪府中小企業団体中央会・ (社)消費者関連専門家会議(ACAP)
企画 (財)関西消費者協会
消費者問題見学会
食に関わる施設の見学会に参加しませんか?
日時 3月14日(水) 9:30 〜16:30
見学先
株式会社 いかるが牛乳 HACCP認定工場 (HACCPの制度と運用の実際。ISO規格との関連等について)
大阪府立 食とみどりの総合技術センター (ポジティブリスト制度とドリフト防止技術の実際。バイオ技術の活用等について)
集合・解散 生活情報ぷらざ(大阪府消費生活センター) 京阪・地下鉄谷町線「天満橋駅」すぐ
利用交通 観光バス1台(貸し切り)
参加費 1人1,000円(昼食は各自持参)
定員 40人(大阪府民に限る)定員を超えた場合は抽選
申し込み方法 往復はがき(住所・氏名・連絡先をご記入ください)*はがき1枚で2人まで申し込み可能
締め切り日 2月28日(水)必着(決定はがきは3月3日ごろ発送予定)
主催 大阪府、食の安全・安心大阪府民会議
企画 (財)関西消費者協会
第41回大阪府消費者研究発表大会
府内の消費者団体が取り組んでいる食や健康・環境などの問題について、 生活者の視点で幅広く調査・研究した成果を創意工夫して発表します。
テーマ 流されない とらわれない たしかな歩み
日時 2月24日(土) 13:00 〜16:30(受け付けは12:30〜)
参加費 無 料
定員 500人 *申し込みは不要です。当日会場にお越しください
場所 ドーンセンター(大阪府立女性総合センター)7階ホール
コーディネーター 槇村 久子(京都女子大学現代社会学部教授 農学博士)
主催 第41回大阪府消費者研究発表大会実行委員会・大阪府
■申し込み・問い合わせ先/(財)関西消費者協会
〒540-6591 大阪市中央区大手前1-7-31 OMMビル1F
TEL:06-6945-1100 FAX:06-6945-1375 E-mail HP http://kanshokyo.jp/
消費生活相談/TEL06-6945-0999(月〜金) 9:00〜17:00
消費者問題の専門家団体が実施する週末相談(年末年始除く10:00〜16:00)
土曜日/06-4790-8110(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
日曜日/06-6203-7684・06-6203-7650(社)全国消費生活相談員協会
※お間違えないよう、番号をよくご確認のうえおかけください。