美しい暮し1月号No.182
(大阪府暮しの情報誌)
| くらしのニュース |
●悪質リフォーム会社に行政処分
大阪府は11月27日、虚偽の説明などで不適正な取引を繰り返していたリフォーム会社「新星ハウジング」に対し、特定商取引法に基づき業務改善の指示を出した。
●改正消費生活用製品安全法が成立
ガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故やシュレッダーによる指切断事故が相次いで起きたことを受け、製造・輸入事業者に対し、事故報告を義務付ける。2007年春に施行予定。
●前納金返還に最高裁の初判断
大学の入学辞退者が前納金返還を求めた訴訟の上告審判決で最高裁は11月27日、2001年4月の消費者契約法施行以降に受験し、新年度が始まる前に入学を辞退した場合、大学は授業料を全額返還する義務があるという初判断を示した。入学金については返還を認めなかった。
●ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎が全国で猛威
府内でも集団発生が急増しており、大阪府は12月1日、緊急情報を出し警戒を呼びかけた。食べ物などを介して感染し、吐き気や発熱、下痢などをおこす。
●改正貸金業規制法が成立
おおむね3年をめどに出資法の上限金利29.2%を20%に引き下げ、グレーゾーン金利を撤廃する。貸付総額の規制導入、ヤミ金業者に対する罰則強化などが内容。
| くらしのセミナー |
若いあなたへ だいじょうぶですか、その契約?
帝塚山大学法政策学部教授 タン・ミッシェル
家にまったく知らない人から電話がかかってきて、説明会や展示会に誘われたことがありませんか? 街を歩いていて「皮膚の無料チェックをします」と声をかけられ、ある事務所に連れて行かれて、エステの契約をさせられたことはありませんか? アルバイト先の友達に、「ネットワークビジネスの説明会に一緒に行こう」と誘われたことがありませんか? 就職に役立つと言われ、教材を買わされた経験はないでしょうか?
これらの経験がない方は幸せです。残念ながら、最近、このような「悪質商法」と出合う機会は非常に増えています。しかも、このようなアポイントメント・セールス、マルチ商法などの悪質商法や不当請求にひっかかる被害者の30%以上の人は、20歳代までの若者なのです。そうです、若いあなたたちがターゲットにされています。一昔前なら、「お金を持っていない」と契約を拒めたのですが、最近の大学生は収入がなくてもクレジット・カードを持っていますし、貸金業者から簡単にお金を借りることもできるため、現金をもっていなくても、その場で契約を結ぶことができるのです。しかし、よく考えてみると、外出した際にうまい話をする悪質業者と出会っても不思議ではないかもしれませんが、電話勧誘のように家にいながら狙われるということは、本当に怖い話です。
20歳未満でしたら、まだ「子ども」扱いをされるため、悪質商法にひっかかって不必要な商品やサービスなどを買わされても、後にその契約を取り消すことができます。ところが、20歳になった途端、事情が急変します。もう「子ども」ではなく、一人前の「大人」という扱いを受け、それほど簡単には契約を取り消すことができません。それは、「契約」というものが、約束事ではあるものの、友達との約束と違い、原則的に守らなければ相手は法律を使って守らせることができることを示しています。ですから、「軽はずみに」契約をすることは、大変危険なことなのです。契約をした後に「しまった」と思っても、「軽はずみに契約をしたあなたが悪い」という世の中の厳しい風当たりがあなたを苦しめることでしょう。
幸いにして法律は、最初に挙げた事例のような悪質商法にひっかかったときにさまざまな救いの道を用意しています。その代表的なものが「クーリング・オフ」です。大体の若者は、この言葉を知っています。クーリング・オフとは、一定の期間中(8日間、場合によっては20日間)に、対象となる商品やサービスなどについての契約を一方的に解約してもよい制度のことです。その場合は、違約金を支払う必要はないですし、商品の返品に伴う送料などの負担も一切しなくてもよいことになっています。
このクーリング・オフ制度は私たち消費者にとって強い「武器」ですが、言葉を知っていても、中身を正しく認識している学生は少ないようです。実際、クーリング・オフをしようとしても、業者に勝手なことを言われて、本来ならクーリング・オフができたものをめてしまったり、返品に伴う送料を支払ってしまったりする人がいます。
しかしながら、クーリング・オフの権利があるからといって安心してはいけないと思います。クーリング・オフでは、商品を返品して、返金してもらうことで「契約」はなかったことになりますが、業者に電話をしても、担当者がいつも「外出」だったり、インターネット上のWebサイトが消えていたり、業者が破産してしまっていた、という場合などには、お金は戻ってきません。
クーリング・オフ制度は、あくまでも問題を片付ける手段にすぎません。問題に巻き込まれないことが、何よりも大事なのです。厄介な悪質商法の問題に巻き込まれないために知識を身につけることがとても大事なのです。やはり、不要な契約をしてしまって後悔するよりも、本当にこの商品やサービスは、自分にとって必要なのか、自分の収入や小遣いの範囲でまかなえるのか、最初から自分でよく考える必要があります。また、契約をする前に、自分より経験が豊富で信頼できる人と相談した上で契約をした方が無難でしょう。しかし、悪質商法の場合、決断を迫られたりして、誰かに相談する余裕を与えてくれません。その場合は、何とかしてその場を離れることが、不要な契約をしないためのコツだと思います。
契約をする前にゆっくり考える余裕があったとしても、もう一つの必要な能力があります。それは、普段から情報を収集して、それを適正に評価する能力です。大学生の間では、チラシ広告を見たり、インターネットの情報を検索したり、友達の意見を聞いたりして契約をするのが通常のようですが、それらの情報はすべて正しいとは限りません。誤解を招くチラシ広告やうその広告、空想的なWebサイト上のユーザー評価、企業が流している都合のよい情報など、いろいろな情報があります。「何が正しく」「何が怪しい」かを見極める力を磨くことは、契約のトラブルに巻き込まれないための極めて重要な要素だと思います。
| 消費生活相談状況 |
大阪府消費生活センター
今月もサラ金の利息の過払いなどに関する相談が多数あり、「フリーローン・サラ金」が1位になった。
また、10月になってから「内職・副業」に分類される相談のうち実態のわからない事業に投資させる悪質な商法に関する相談が目立った。
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商品・役務 |
受付件数 | ||
| 10月 | 9月 | ||
| 1 | フリーローン・サラ金 | 79 | 82 |
| 2 | オンライン情報サービス | 73 | 82 |
| 3 | 電話情報提供サービス | 68 | 71 |
| 4 | 商品一般 | 46 | 47 |
| 5 | 工事・建築 | 23 | 27 |
| 5 | 賃貸アパート | 23 | 23 |
| 7 | 自動車 | 19 | 22 |
| 8 | アクセサリー | 14 | 17 |
| 9 | 医療サービス | 13 | 11 |
| 10 | 内職・副業 | 12 | 12 |
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受 付 総 数 |
825 | 900 | |
※10月受付件数上位10位までを掲載しているため、受付総数とは合致しない。
| トピックス |
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悪質な訪問販売を行っていた 住宅リフォーム業者に対して行政処分!
大阪府は、11月27日、不適正な取引行為を行っていた下記住宅リフォーム会社に対し、特定商取引法に基づき、業務の改善を指示しました。 同社は、訪問販売をしようとする際、「点検させてほしい」「水漏れの恐れがある」などと告げるだけで、販売目的であることを明らかにしなかったり、「床が腐っているので階下に水漏れする」など、事実とは異なる説明をして勧誘していました。
また、契約を締結する際、交付する書面(契約書)に、クーリング・オフに関する事項などの重要事項が記載されていませんでした。
さらに、クーリング・オフを申し出た消費者に対し、「契約違反で違約金がかかる」と大声を張り上げ威嚇するなど、契約の解除を妨害しました。
同社については、大阪府内で、平成16年度に20件、17年度に31件、18年度(10月まで)に6件の相談があり、府は16年度に消費者保護条例に基づく指導を行いましたが、改善されませんでした。
1.事業者名 株式会社新星ハウジング 代表取締役 木村健司
2.所在地 大阪府寝屋川市中木田町31番22号
3.業務内容 住宅リフォーム工事
住宅リフォームをするときは、
・訪問販売には、訪問の目的や事業者名を確認し、すぐに家に入れない。
・いらないものは、きっぱりと断る。 ・事業者の説明をうのみにせず、家族や身近な人に相談する。
・複数の事業者から見積もりを取るなど、慎重に事業者を選ぶ。
・工事契約は必ず書面で、工事内容をしっかり確認する。
といった注意を払いましょう。
訪問販売の場合、たとえ工事が終わっていても、契約書面を受け取ってから8日以内であればクーリング・オフ(無条件解約)できます。クーリング・オフ期間を過ぎても、契約解除できる場合がありますので、最寄りの消費生活センター等にご相談ください。
| トラブルNOW |
大学の友人に誘われてマルチ組織に加入したが、不安なので解約したい
相談概要
20歳の大学生が同じ大学の友人に「いいバイトの話がある」と誘われて、ネットで商品を販売するマルチ組織に加入した。「たくさんの会員を勧誘すると、何もしないでも収入がある」と説明された。登録料の代わりにビジネス教材を契約し、約70万円をクレジットで支払うことにしたが、バイトの収入を2倍の金額で書くように指示された。2日後、不安になり解約を申し出たが、再度呼び出され契約を続けるように説得された。
経緯・結果
センターに相談があったときは、すでにクーリング・オフ(無条件解約)期間(20日間)が経過していたが、クーリング・オフ妨害があったので、再度クーリング・オフを行使する旨の内容証明を業者に通知するように助言。業者は解約に応じた。
解 説
最近、大学生等の若者や障害者が関係するマルチ商法の相談が増加しています。「楽してかる」「ベンチャービジネスだ」等の文言で誘うことが多いようです。同じ大学の学生同士や障害者のグループ等の狭い社会で広まってしまうことも問題です。
マルチ商法は、特定商取引法でクーリング・オフや中途解約が認められています。ネットワークビジネスとも呼ばれます。ねずみ講が金銭の再配当組織であるのに対し、マルチ商法は商品の再販売や紹介販売等の組織です。しかしマルチ商法でも、ほとんど価値のないパソコンソフトや電子ゲーム等の商品やサービスを高額で契約させられることがあります。
クーリング・オフ期間は書面が交付されてから(再販売の場合は書面の交付日か商品受領日とのどちらか遅い方の日から)20日間です。事例のように、クーリング・オフ期間を過ぎてしまっても、クーリング・オフ妨害があった場合には、事業者が再度書面を交付するまで、クーリング・オフができます。また、入会してから1年以内なら、引き渡しを受けてから90日以内の未使用の商品については約10%の解約料で返品できます。うまい儲け話には、安易に乗らないことが大切です。
| お知らせ Information |
消費者問題講演会
重大な結果を招く製品事故は、便乗悪質商法やPL法の改正等まで、問題の広がりがみられます。最近の事故や情報収集・公表の事例、点検回収が必要な製品の紹介等を通じて制度の実効性を検証し、法整備を含む総合的安全・安心確保を消費者が持つべき視点でお話しします。
消費者の立場を強め、安全確保を重視する社会を考えましょう。ぜひご参加ください。
なぜ続く製品事故!〜どう守る消費者の安全〜
日 時 1月30日(火) 14:00 〜16:00
講師と講演テーマ
「事故情報と安全対策」
独立行政法人製品評価技術基盤機構 生活・福祉技術センター製品安全企画課 専門官 小田 泰由
「製品事故と消費者被害の防止・救済」
弁護士(大阪弁護士会) 田中 厚
開催場所 生活情報ぷらざ セミナー室
地下鉄谷町線・京阪本線「天満橋」駅下車 OMMビル1F
対 象 大阪府内の消費者団体に属する人・一般消費者
定 員 70人(定員になり次第締め切ります)
参加費 無 料
■問い合わせ先/(財)関西消費者協会
〒540-6591 大阪市中央区大手前1-7-31 OMMビル1F
T E L :06-6945-1100 FAX:06-6945-1375 E-mail HP http://kanshokyo.jp/
主 催 大阪府
企 画 (財)関西消費者協会
消費者団体訴訟制度説明会
6月7日から導入される「消費者団体訴訟制度」について、内閣府 担当者からの説明会を開催します。
日 時 2月5日(月) 14:00 〜16:00
場 所 大阪府立労働センター(エルおおさか) 南ホール
定 員 200人(定員になり次第締め切ります)
参加費 無 料
申し込み 1月26日までに大阪府消費生活センターへ
TEL :06-6945-0711 FAX:06-6945-0822
主 催 大阪府、内閣府
消費生活相談/TEL06-6945-0999(月〜金) 9:00〜17:00
消費者問題の専門家団体が実施する週末相談(年末年始除く10:00〜16:00)
土曜日/06-4790-8110(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
日曜日/06-6203-7684・06-6203-7650(社)全国消費生活相談員協会
※お間違えないよう、番号をよくご確認のうえおかけください。