美しい暮し10月号No.179
(大阪府暮しの情報誌)
| くらしのニュース |
●違法訪問販売リフォーム事件増加
今年1月から6月の間に全国で摘発された訪問販売リフォーム事件は前年同期に比べ30件増の49件、契約総額は約150億円にのぼった。
●一酸化炭素中毒による死亡事故で緊急命令
経済産業省は8月28日、消費生活用製品安全法に基づきパロマ工業のガス瞬間湯沸かし器7機種の回収などを命じる緊急命令を出した。
●メールマガジン「見守り新鮮情報」で高齢者の消費者被害を防止
内閣府が各地の消費生活センターの情報をもとに、高齢者を狙った悪質商法の新たな手口などをパソコンや携帯電話の電子メールに配信している。高齢者やその周辺の人たちに情報を伝え、被害を防ぐことが目的。配信を希望する人は内閣府のホームページから「消費者の窓」にアクセスし、登録することが必要。
(http://www.consumer.go.jp/shinsen/index.html)
●10月から生鮮食品に近い加工食品の原料原産地表示義務化、完全実施
JAS法に基づく加工食品品質表示基準の改正により、緑茶やもちなどの農産加工食品、焼き肉のタレに漬けた肉などの畜産加工食品、しらす干しなどの水産加工食品の20食品群が対象。10月2日製造分から完全実施。
●法テラス(日本司法支援センター) 10月から業務開始
法律トラブルに巻き込まれた時、役立つ法制度や相談機関を紹介する。
| くらしのセミナー |
消費者契約法の改正で消費者団体訴訟制度が動き出します!
京都産業大学大学院法務研究科教授・消費者支援機構関西(KC's)常任理事 坂東 俊矢
2001年4月1日に施行された「消費者契約法」は、全部で12条からなるコンパクトな法律です。その消費者契約法が2006年6月7日の改正法成立で、条文数が53条に増えることになりました。 新たな条文が規定しているのは「消費者団体訴訟制度」。来年6月7日から施行される予定です。
「消費者団体訴訟制度」って何?
例えば、「大学の前納授業料の不返還特約」とか、「賃貸住宅の敷金不返還特約」などが、消費者契約法に反するとして、裁判でその効力が否定されています。消費者契約を公正、公平なものにするために、消費者契約法による不当条項と不当勧誘行為の規制は役割を果たしているのです。ただ、判決は、裁判を行った当事者のみを対象とする判断です(既判力と言います)。相手がまともな事業者であれば、裁判に負けた以上、そうした条項や勧誘方法を使い続けることはあり得ないでしょう。ただ、悪質な事業者が居直って、そうした条項の使用や不当な勧誘を続ければ、その度ごとに裁判を起こさなければなりません。せっかくの裁判が、被害の未然防止や取引そのものの公正さを実現することに必ずしもつながらないのです。
そこで、改正消費者契約法は、「消費者契約法に違反する不当条項や不当勧誘行為」を「差し止める」ように裁判所に求める権限を「適格消費者団体」に付与することにしたのです。平たく言えば、消費者団体が不当な勧誘行為や契約条項の使用を止めるように裁判をすることができるのです。
「適格」消費者団体?
もっとも、すべての消費者団体が団体訴権を行使できるわけではありません。訴権という以上、消費者問題はもとより、法律についての理解が必要です。常設の事務所や事務局体制も不可欠でしょう。また、考えてみれば、消費者団体の活動範囲は、取引の公正さ実現だけではありません。環境問題も食の安全なども重要な消費者運動の課題なのです。ですから、消費者契約法に規定された条件をクリアし、内閣総理大臣によって適格認定を受けた消費者団体のみが訴権を行使できます。その基準は簡単なものではありません。関西では、昨年12月3日に設立された「消費者支援機構関西(KC's)」が適格消費者団体を目指して、活動を続けています(http://www.kc-s.or.jp/)。
消費者団体訴訟制度が機能するために
消費者団体訴訟制度は、今後、公正で公平な消費者取引市場の実現に大きな役割を果たすことになります。それは、差止訴訟という裁判を通して実現されるだけではありません。訴権を背景に、消費者団体は事業者と対等な立場で、契約内容や勧誘方法について交渉を行うことになるでしょう。消費者と事業者との誠実な対話で、問題が解決されることの意義はとても大きなものです。
一方で、課題も残されています。訴権を行使できるのは、消費者契約法に反する契約条項と勧誘行為のみです。特定商取引法などの他の法律への適用は今後の課題です。また、判決などの確定した判断が出ると、同一事件について裁判をすることが制限されることも問題です。確実な証拠と情報がないと消費者団体は訴権の行使をためらうかもしれません。裁判に必要な費用についても、法的な手当はありません。差止が裁判で認められても、金銭が支払われるわけではありません。裁判をすればするほど、消費者団体は財政的には困難な状況に追い込まれます。裁判だけでなく、交渉などを通して、消費者団体は公正な市場の実現を図っていくことになるでしょう。
適格消費者団体が適切な役割を果たすためには、消費者や誠実な事業者の「理解」が不可欠です。その出発点は、被害情報を適格消費者団体に伝えることです。ただ、問題解決までには、相当の時間がかかります。どうか長い目で活動を支えてください。また、会員として適格消費者団体の活動を支えていただけるとすれば、それは最大の支援にほかならないと私は思います。
| 消費生活相談状況 |
大阪府消費生活センター
7月は「はがき」による「総合消費料金」等、どのような商品・サービスに対する請求であるか不明な架空請求が、大幅に減少したため商品一般が1年ぶりに50件を下回って4位となった。
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商品・役務 |
受付件数 | ||
| 7月 | 6月 | ||
| 1 | 電話情報提供サービス | 72 | 81 |
| 2 | オンライン情報サービス | 65 | 64 |
| 3 | フリーローン・サラ金 | 45 | 68 |
| 4 | 商品一般 | 44 | 76 |
| 5 | 賃貸アパート | 27 | 29 |
| 6 | 工事・建築 | 19 | 26 |
| 7 | 生命保険 | 17 | 16 |
| 8 | 自動車 | 14 | 19 |
| 8 | エステティックサービス | 14 | 16 |
| 8 | 戸建住宅 | 14 | 14 |
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受 付 総 数 |
753 | 850 | |
※7月受付件数上位8位までを掲載しているため、受付総数とは合致しない。
| こんな悪質商法に気をつけよう! |
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大阪府消費者保護条例施行規則で禁止する「不当な取引行為」
過去の取引に関する情報を悪用した勧誘
消費者の過去の取引に関する情報を利用して、消費者を心理的に不安な状態に陥らせ、過去の取引に係る不利益が回復できるかのように告げ、又は不利益を受けることを予防し、若しくは現在被っている不利益が拡大することを防止するかのように告げて、契約の締結を勧誘する行為
資格講座、内職商法、会員権等で被害を受けた消費者に対し、その被害の回復や将来の被害の予防ができるとの口実で、新たな受講契約や入会などを勧誘する行為です。
今月号のトラブルNOWの事例のように、「以前に受講されていた資格講座は終了していないので、更新料か新たな契約が必要です」と勧誘したり、「既払いの会費を取り戻すための手数料が必要です」といった相談が多くあります。
また、信用情報機関の情報を利用して、多重債務者に対し、借入金を自社で一本化するよう勧誘する行為も、この「不当な取引行為」に当たると考えられます。
| トラブルNOW |
資格講座を終了するためには、新たに教材を契約しなければいけないと業者に言われたけど、ほんと?
相談概要
5年前に電話勧誘で旅行業務関連の資格講座の契約をしたが、途中で勉強をやめてしまい、資格試験も受けないままでいた。昨日、業者から電話があり、「試験に合格するまで講座が継続しており、毎年更新料が必要です。講座を終了することもできますが、その場合は、別の資格の教材を購入してください」と説明され、継続か終了のどちらかを選ばなければいけないと思い、講座の終了を申し出た。しかし、旅行業務関連資格講座のクレジットの支払いは終わっているし、契約時に更新料が必要なことは聞いていない。また、以前契約した業者と別の業者名を名乗っていたので、不審だ。本当に新たに別の教材の購入をしなければならないのか。
経緯・結果
今回は、別の業者による新たな電話勧誘販売に該当し、クーリング・オフ(無条件解約)ができることを説明し、クーリング・オフ通知の仕方をアドバイスした。
解 説
過去に電話勧誘で資格講座の契約をした人に、「講座は終了していない」「生涯教育になっているので継続しないといけない」などと嘘の説明をし、新たな契約をさせる手口があります。このような手口による被害は「二次被害」と呼ばれています。
また、「クレジットの請求をとめてあげる」「解約サポート料を支払えば解約できる」とうまい言葉で、新たな契約をさせるケースもあります。 一度被害にあうと、顧客名簿が別の業者の手に渡り、同じ人が何度も狙われるようです。
電話勧誘販売で教材や講座を契約した場合は、特定商取引法により、契約日から8日間は、クーリング・オフできます。クーリング・オフ期間を過ぎてしまっても、事業者による嘘の説明により契約してしまった場合は、契約を取り消すことができます。ただし、消費者に立証責任が必要となります。
被害にあわないためには、不審に思ったら安易に返事をせず、契約しなければならない根拠がはっきりしなければ、きっぱりと断りましょう。
| お知らせ Information |
生活情報ぷらざ 秋の特別フェア 「住まい」の安全・安心 お役立ち情報!
11月1日(水)〜11月10日(金)(土・日・祝除く) 9:00〜17:45 (最終日17:00まで)
参加費無料
講演会
安全・安心な「住まい」ってどんなん? 〜匠によるリフォームのポイント〜
11月10日(金) 13:00〜15:00
ところ:OMMサロン 講 師:萬川 幹夫(1級建築士・ (社)日本建築家協会建築相談業務委員会委員長)
定 員:150人 (要予約)
★手話・保育あり(希望者は10月30日(月)までに申し込んでください)
ミニ講演会
定 員:各50人 (要予約)
ところ:生活情報ぷらざ
@11月1日(水) 13:30〜15:00
快適に暮らすための「住まいの収納」 講 師:中原 方子(インテリアコーディネーター・Sインテリア産業協会)
A11月2日(木) 13:30〜15:00
住宅・折り込みチラシの見方 講 師:堀 清孝(1級建築士)
B11月7日(火) 13:30〜15:00
住まいの防犯 講 師:大阪府警察本部 安全なまちづくり推進室
住まいの防災 講 師:西 邦弘((財)大阪建築防災センター耐震相談員・1級建築士)
商品テストセミナー
家電製品や配線器具などの安全な使用について考えてみよう
11月8日(水) 13:30〜15:00
定 員:40人 (要予約)
ところ:生活情報ぷらざ
展示
パネル展示:「住まう」を考える
暮らしと計量展(大阪府計量検定所)
住まいを考える(ACAP会員企業)
主催:大阪府消費生活センター
協力:大阪府計量検定所(計量展) (社)消費者関連専門家会議(ACAP)
後援:(社)大阪府建築士会
企画:(財)関西消費者協会
くらしのナビゲーター養成メール講座 受講生募集
メールやインターネットなどを利用して、複雑・多様化する消費者問題について、基本的・専門的知識や技能を修得する講座です (従来の通学式講座は平成19年1月中旬開講予定)
開催期間 :平成18年11月18日(土)〜平成19年 3月17日(土)(詳しいカリキュラムはホームページ参照)
応募資格:
◆消費者問題の基本的知識を身につけ、今後地域で活動する意欲のある人で、「くらしのナビゲーター」として活動が可能な人
◆パソコンのメール・インターネットが利用できる人
◆ステップ1講座の開講式に出席、課題を期限までに提出し、かつステップ2講座の全講座に出席が可能な人
◆大阪府内に居住する人
受講料:無 料(ただし、資料代として1,000円を負担していただきます)
定 員:40人(提出作文により選考します)
申し込み方法:ホームページ(http://kanshokyo.jp)上の「申込フォーム」に必要事項(氏名・住所など)受講の動機などを記入して送信してください
10月27日(金)締め切り
※結果は11月10日までに連絡します
主催:大阪府消費生活センター
企画:(財)関西消費者協会
申し込み・問い合わせ先 (財)関西消費者協会
TEL 06-6945-1100 FAX 06-6945-1375
E-mail
URL http://kanshokyo.jp
消費生活相談/TEL06-6945-0999(月〜金) 9:00〜17:00
消費者問題の専門家団体が実施する週末相談(年末年始除く10:00〜16:00)
土曜日/06-4790-8110(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
日曜日/06-6203-7684・06-6203-7650(社)全国消費生活相談員協会
※お間違えないよう、番号をよくご確認のうえおかけください。