美しい暮し12月号No.169
(大阪府暮しの情報誌)

くらしのニュース

●貸金業者に取引履歴開示を義務づけ  
金融庁は事務ガイドラインを改正し、消費者金融などの貸金業者に、顧客からの求めに応じて取引履歴を開示することを義務づけた。違反業者は行政処分の対象となる。11月14日施行。

●改正銀行法が成立  
スーパーやコンビニエンスストアなどの一般企業に、口座の開設や個人向け融資などの銀行代理店業務を解禁する。2006年4月施行の予定。

●郵貯ATMの引き出しに限度額  
日本郵政公社は偽造・盗難キャッシュカード対策として、2006年1月4日からATM(現金自動預払機)での1日の利用上限額を最高200万円とすることを発表した。顧客が求めれば上限額の引き下げや1日の利用上限回数も任意に設定できるようになる。

●最も多い相談は「保険」  
金融庁が7月19日に開設した「金融サービス利用者相談室」に寄せられた9月末までの相談件数は6573件にのぼった。保険商品が2487件(38%)、預金・融資が1774件(27%)、投資商品が1534件(23%)、貸金が6 60件(10%)となっている。

●高齢者虐待防止法が成立  
高齢者に身体的暴行、心理的外傷を与える言動や財産の不当処分などを虐待と定義し、生命や身体に重大な危険が生じる虐待を発見した場合、市町村への通報を義務づけた。2006年4月1日施行。

くらしのセミナー

クレジットカードを上手に使う ―多重債務に陥らないために―

弁護士 木村 達也  

今日の都市生活者にとって、クレジットカードなしで快適な消費生活を送ることは難しくなっています。ショッピングにも、レストラン・ホテルなどでの飲食、旅行……消費生活のあらゆる面でクレジットカードが利用されています。時には学校や会社などで、身分証明書を兼ねたクレジットカードを持つことが義務づけられたりします。確かにクレジットカードはお金を持ち歩く必要がなく、決済もサイン1つででき、大変快適に見えます。  クレジットカードでお金を借りることもできます(キャッシングといいます)。現在、日本人の勤労者1人当たり平均4枚のクレジットカードを所持するほどに普及しています。

1.使い方を間違えると危ない  
しかし便利なはずのクレジットカードも使い方を誤ると大変危険です。
@カードを他人に貸してはいけない  
久しぶりに会った友人に「1日カードを貸してほしい」と言われ、信用して貸したところ、10日間に170万円も無断使用された事例がありました。友人はカード上のサインと似せて売上伝票にサインしていたため店の方でも気づかず、結局カードの所持者が責任を取らされました。
A紛失・盗難の届けは急いですること  
カードを紛失したり盗難に遭ったことに気づいた場合は、直ちにカード会社と警察に届ける必要があります。届けを迅速に行わないと不正使用された場合、損害保険が適用されず、カードの所持者がその責任を負うことになります。
B暗証番号の管理は確実に  
カードの暗証番号はキャッシングの時に必要になります。暗証番号は4桁で設定しますが、これをカードの裏面に記入したり、覚えやすいように、自宅の電話番号や自分の誕生日を暗証番号に使用する場合があります。これは大変危険です。また平成18年2月に「預金者保護法」が施行されると、偽造・盗難された銀行のキャッシュカードについては、預金者に過失がなければ被害は全額金融機関が補償することになります。
Cカード規約をよく読むこと  
カード所持者が住所を変更したり、勤務先が変わった場合には、カード会社に必ず連絡することになっています。更新カードが転居前の住所に送付され、他人がこのカードを悪用したケースがありました。カード規約をよく読んで守らなければいけません。
D不要なカードは鋏を入れて返却するなど、必要以上のカードは所持しないこと  
カードの年会費や保険料の支払い、カード管理の危険性を回避するために大切なことです。

2.カードの使い過ぎ―多重債務に陥らないためにために―  
現金の持ち合わせがなくても、カードで高額な買い物をしたり、キャッシングができます。しかしこの便利さのために、ついついカードの使い過ぎが生じます。特に「1回払い」ではなく「分割払い」になると、かなり高い手数料がかかります。長期支払いになればなるほど高額の手数料となり、カードを何枚も利用し始めると総債務額が思わぬうちに膨らんで、延滞・決済不能となってしまうことがあります。また何枚ものカードでキャッシングしては返済するという自転車操業に陥り、消費者金融に手を出したり、ついには破産状態に陥る危険性があります。 カードの決済を延滞したり、自己破産したりすると信用状態が個人信用情報会社に登録され、金融機関やクレジット会社などから、新たな借金やカードの発行を受けることができなくなりますので注意しなければなりません。

●系列別クレジットカード発行枚数(実数) (注) @銀行系は、銀行系クレジットカード会社各グループ及び地銀バンクカードの自社カードの合計。 A流通系は、百貨店、量販店、流通系クレジットカード会社の自社カードの合計。 B信販系は、割賦購入あっせん登録業者のうち、他の系列に属さないものの自社カードの合計。 Cメーカー系は、電機メーカー系クレジット会社、自動車メーカー系クレジット会社の自社カードの合計。 D中小小売商団体は、日本専門店会連盟、エヌシー日商連、全国中小企業団体中央会の自社カードの合計。 E石油系は、石油元売会社、石油系クレジット会社の自社カードの合計。 Fその他は、ホテル、旅行業者、航空会社などの自社カードの合計。
●クレジットカード発行枚数(実数)とクレジットカード信用供与額(推計)
■資料:(社)日本クレジット産業協会ホームページ     http://www.jccia.or.jp/

消費生活相談状況

「はがき」による請求内容不明な不当請求が増加

■平成17年9月の特徴  


9月は、「商品一般」に分類される「はがき」による「総合消費料金」等、どのような商品・サービスに対する請求であるか不明な不当請求が増加している。また、電話情報提供サービスの不当請求はやや減少傾向だが、「アダルトボイス」の利用料の不当請求が増えているのが特徴的である。


商品・役務

受付件数
  9月   8月
1 商品一般 110 71
2 電話情報提供サービス 105 149
3 オンライン情報サービス 72 101
4 フリーローン・サラ金 66 64
5 工事・建築 28 36
6 自動車 19 16
7 賃貸アパート 18 26
8 健康食品 17 11
9 生命保険 16 10
10 エステティックサービス 15 6

受 付 総 数

855 915

※9月受付件数上位10位までを掲載しているため、受付総数とは合致しない。

トピックス


生活情報ぷらざ 新着ビデオのご紹介  
生活情報ぷらざでは、消費生活に関連のあるビデオを消費者団体、学校、個人などに貸し出しています。貸出期間は2週間、1回の貸出本数は3本以内です。今年度も、新たなビデオをそろえて充実を図っています。ぜひ、ご活用ください。

●主な新着ビデオ
・『サイバー犯罪事件簿 姿なき侵入者』(財)警察協会(40分/中学生以上)
・『クイズ 知っ得? なっ得! クーリング・オフ』(社)全国消費生活相談員協会(27分/一般向け)
・『見ていますか? 食品の表示』(独)農林水産消費技術センター(28分/高校生・一般向け)
・『成年後見制度〈それぞれの幸福〉』(財)シニアルネサンス財団(48分/一般向け)

くらしのアドバイス


多重債務の整理方法 多重債務の整理には、4つの方法があります。@任意整理・分割や利息免除などを協定して、返済方法を業者と話し合うA特定調停・簡易裁判所に申し立てをして、調停の場で歩み寄るB個人民事再生・地方裁判所に申し立てをし、原則3年間に分割払いで返済できる額を返済するC自己破産・地方裁判所に申し立てをし「免責」の許可を受ける。借金をゼロにするかわりに、自分の所有する財産の管理権、処分権を失う。  
このうち、自己破産以外は、借金の利息が少なくなったり、借金を支払う期間を延ばしたり、借金の金額を減らすことが可能ですが、業者の数が多かったり、まったく話に応じない業者がいて、素人では、必ずしもうまくいくとは限りません。一人で悩まず、一日も早く弁護士や司法書士などの専門家に相談することが大切です。なお、あらかじめ、借金の総額をあきらかにしておくと、より適切なアドバイスを受けることができます。
●主な無料の相談窓口
・大阪府商工労働部金融室貸金業対策課・貸金業相談室 TEL.06-6941-0837
・大阪府商工労働部金融室貸金業対策課・消費者金融無料法律相談 TEL.06-6944-2349 火曜日・木曜日 午後1時〜4時(予約制)
・(財)法律扶助協会・大阪支部 TEL.06-6364-1239
・(財)日本クレジットカウンセリング協会 TEL.03-3226-0121

トラブルNOW

「儲かる」と言われて代理店オーナー契約をしたが、消費者金融の返済が困難に…

●相談概要  
「通販カタログの代理店オーナーになり、カタログを配り会員が増えれば収入になる。代理店オーナー契約を3口(1口17万円)申し込むとコミッションも大きい」と友人から説明されて契約した。「支払いは学生ローンで借りたらいい」と言われ、消費者金融に連れて行かれて全額を支払った。しかし、学生でアルバイトしかしていないので、消費者金融への返済が困難だ。解約できないか。

●経緯・結果  
「特定商取引法」の連鎖販売取引に該当し、書面を受領してから20日間以内ならクーリング・オフ(無条件解約)ができることを説明。クーリング・オフ期間内だったので業者にクーリング・オフ通知を書面で出すよう助言した。  
その後、事業者から全額が返金され、消費者金融に返済した、と相談者から報告があった。

●解   説  
「連鎖販売取引(マルチ商法)」とは消費者を販売員にし、さらにその販売員が他の消費者を販売員に勧誘するというように、次々に消費者が販売員になって組織を拡大していくものです。商売の経験のない大学生や主婦が被害に遭うケースが多くなっています。  
利益を得るには新たな会員を獲得し、販売実績を上げる必要があるため、誇張したセールストークや強引な勧誘が起こりやすいという問題点が挙げられます。  
「連鎖販売取引(マルチ商法)」は特定商取引法で規制されています。20日間のクーリング・オフ制度(無条件解約)や、平成16年11月11日以降の契約については、「特定商取引法」の改正により、クーリング・オフ期間を過ぎても将来に向かってその連鎖販売契約の解除(組織から退会)を行うことが可能になりました。組織に入会後1年を経過しない消費者が退会する際は、商品の引き渡しを受けてから90日を経過していない商品で、未使用分については、購入価格の10%相当額の解約料で、返品することができます。  
被害に遭うと経済的に損失を被るだけでなく、人間関係にもひびが入るなど深刻な問題も残ります。簡単に儲かる話など存在しません。被害に遭わないためには、儲け話にはくれぐれものらないことです。

お知らせ Information

個人情報保護法一般向け説明会 参加者募集  
平成17年4月1日から全面施行されている個人情報保護法について、消費者の観点からどのような問題があるか等について、内閣府、国民生活センターの担当職員が、最近の動向も踏まえて、説明を行います。
●開催日時/平成17年12月16日(金)10時30分〜12時15分
●開催場所/大阪市立浪速人権文化センター 大阪市浪速区浪速東1-9-20(JR芦原橋駅南口徒歩1分)
●内  容/○法制度及び法律の最近の施行状況に関する説明(内閣府担当者) ○個人情報に関する苦情相談について(国民生活センター担当者)
●定  員/800人(申し込み先着順、定員になり次第締め切ります)
●参加費料/無 料
●申し込み方法/次の@〜Cの事項を明記の上、FAXまたはハガキによりお申し込みください。
@行事名(「一般向け説明会」と記入してください)
A氏 名  
B住 所(府県名及び市町村名を記入してください)
C連絡先(電話番号及びFAX番号を記入してください)
■申し込み・問い合わせ先/  大阪府企画調整部人権室人権推進グループ  〒540-8570 大阪市中央区大手前2丁目  TEL.06-6941-0351(代表)内線2316 FAX.06-6944-6616
■主催/内閣府・大阪府・大阪市・国民生活センター


ホームページ「消費生活事典」
http://www.pref.osaka.jp/shouhi/


消費生活相談/TEL06-6945-0999(月〜金) 9:00〜17:00(12/29〜1/3は休み)
消費者問題の専門家団体が実施する週末相談(年末年始除く10:00〜16:00)
土曜日/06-4790-8110(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会(12/24、12/31は休み)
日曜日/06-6203-7684・06-6203-7650(社)全国消費生活相談員協会(1/1は休み)
※お間違えないよう、番号をよくご確認のうえおかけください。


美しい暮しは府内市町村窓口(消費生活センター、消費行政担当課)、府民情報プラザ(府税事務所)、府民健康プラザ(保健所)、公民館などに置いていますので、自由にお取りください。郵送希望の方は80円切手をはり、あて名を明記した封筒(1年分12枚)を(財)関西消費者協会(〒540−6591 大阪市中央区大手前1−7−31 OMMビル)までお送りください。