美しい暮し5月号No.150
(大阪府暮しの情報誌)

くらしのニュース

公示地価は13年連続下落
04年1月1日現在の公示地価は、全国平均で住宅地が前年比5.7%、商業地が同7.4%それぞれ下落した。大都市圏では下げ止まり傾向が見られるが、地方圏は下落が拡大している。

「治安」不安が増加
内閣府の「社会意識に関する世論調査」によると、「現在の社会で悪い方向に向かっている分野」で「景気」を挙げた人が前回調査の65.3%から45.5%へ大幅に減少した。逆に「治安」は、39.5%と8.8ポイント増加した。

自動回転ドアで死亡事故
「六本木ヒルズ」で男児が自動回転ドアに挟まれ、死亡する事故が発生した。自動回転ドアに人が挟まれたり、転倒したりする事故が多発している。国は自動回転ドアに関する安全上の基準がないため、事故防止のガイドラインを早急に策定する方針。

リコール届け出が過去最高
03年度の自動車のリコール届け出件数は204件、対象台数は442万552台と過去最高だった。


くらしのセミナー

保護の客体から権利の主体としての消費者へ
改正される消費者保護基本法

       松本 恒雄 一橋大学大学院法学研究科教授

「消費者保護基本法」の見直しが現在進められています。 消費者は、保護の客体から権利の主体として位置づけられ、名称も「消費者基本法」と変更されます。

行政中心から消費者と事業者を主役に

わが国の消費者のための政策の枠組みを定めている消費者保護基本法は、1968(昭和43)年に制定されたものです。それ以来、36年間が経過し、サービスや契約に関する紛争の増加、若年・高齢者被害の増加、規制緩和、国際化、情報化などが進んできましたが、まったく改正されませんでした。

そこで、内閣府に設置されている国民生活審議会消費者政策部会では、2002年夏から精力的に審議を重ね、2003年5月の報告書「21世紀型の消費者政策の在り方について」で、基本法の見直しの方向性を明らかにしました。そして、本年3月12日には、ほぼこの報告書の提言の内容を取り入れた消費者保護基本法改正案が、与党から国会に提出され、審議が行われています。

現在の基本法の立場は、行政が強い立場の事業者を規制することによって、結果として消費者を保護するとともに、トラブルが生じた後に消費生活センターで解決のあっせんをするというもので、行政中心主義と言っても過言ではありません。消費者も事業者も決して主役とはいえないものです。

改正案は、一方で、消費者の権利の尊重と自立の支援を宣言するとともに、消費者団体に独自の役割を認め、他方で、事業者には自主行動基準の策定、事業者団体には紛争解決への努力を定めるなど、消費者と事業者に以前よりもっと積極的な役割を果たすことを求めています。

そして、消費者政策の基本理念の転換を明らかにするために、名称も「消費者基本法」と変更されます。

消費者の権利と自立の支援

改正案では、消費者の権利の尊重が消費者政策の基本理念であることが、法律上初めて宣言されました。権利として掲げられているのは、「安全が確保されること」「自主的かつ合理的な選択の機会が確保されること」「必要な情報及び教育の機会が提供されること」「意見が消費者政策に反映されること」「被害が生じた場合に適切かつ迅速に救済されること」です。

もう一つの基本理念が、消費者の自立の支援です。「消費者の自立」とは、商品・サービスの選択、事業者との苦情・トラブルの解決、また環境配慮その他の事業者の活動の評価等にあたって、消費者がより積極的な役割を果たすことを意味しています。消費者が自主的かつ合理的に行動することが、事業者を変え、社会を変えていくことにつながります。

ただし、消費者がこのような積極的役割を果たすためには、上記のような消費者の権利を実質化していくための施策を政府が積極的にとっていくこと、そして、製造物責任法や消費者契約法のように裁判において消費者が使える民事ルールを定めた法律をどんどん整備していくことが不可欠です。

改正案が、自立の支援にあたっては、「消費者の年齢その他の特性に配慮」しなければならないと特記している点は意義深いことです。これにより、高齢者をねらった商法やリスクの高い金融商品の不適当な者への勧誘といった問題への対策が促進されることになるでしょう。

他方、自立した消費者として、環境の保全と知的財産権の適正な保護への配慮が、新たに消費者に求められることとなります。

消費者団体の重要な役割

現行法は、「消費者の組織化」については言及していますが、消費者団体の役割については何も述べていません。しかし、消費者団体には、事業者の活動を監視・評価したり、事業者団体の行う自主規制活動に関与したり、消費者の権利行使をサポートしたり、あるいは消費者の権利を代わって行使したりするといった重要な役割があります。

改正案では、消費者団体の役割と努力義務についての独立した条文が加えられることになります。国民生活審議会報告書では、消費者団体に事業者の行為を差し止めたり、消費者に生じた損害の賠償を求める裁判を起こすことを可能にする消費者団体訴権の導入についてはなお検討課題とされていますが、この条文をてこに、今後、この制度の実現に向けた議論が活発化することが期待されます。

消費生活相談状況

出会い系サイトなどの利用料不当請求に関する相談が、半数近くに

商品・役務

受付件数
2月 1月
1 電話情報提供サービス 419 339
2 オンライン情報サービス 71 37
3 フリーローン・サラ金 54 54
4 アクセサリー 26 11
5 自動車 21 9
6 賃貸アパート 19 14
7 資格講座 17 19
8
浄水器 16 13
9 工事・建築 14 12
10 新築建売住宅 10 4

受 付 総 数

1,041 922

※2月受付件数上位10位までを掲載しているため、受付総数とは合致しない。

平成16年2月の特徴

携帯電話やパソコンのインターネットによる出会い系サイト等(電話情報提供サービス、オンライン情報サービス)の利用料不当請求の相談が、相談件数全体の半数近くを占める。また、アクセサリーのマルチ商法に関する相談が目立つ。

トピックス

平成16年4月20日から 『消費者金融無料法律相談』を実施

貸金業者からの借り入れによる返済や契約内容に関して、より詳しい法律的知識が必要な場合に、弁護士への相談を気楽に行っていただけるよう大阪府商工労働部金融室において、弁護士による「消費者金融無料法律相談」を、今年度から実施することとなりました。

○実施日 平成16年4月20日〜平成17年3月31日までの火曜日・木曜日 午後1時〜午後4時まで(予約制)(ただし、休日や一部実施しない日があります) ※相談日は予約時間の15分前にお越しください

○場 所 大阪府商工労働部金融室貸金業対策課内  貸金業相談室 大阪市中央区大手通1−2−12 谷町恒和ビル5階 (最寄り駅 地下鉄谷町線「谷町四丁目」 または 「天満橋」駅)

○対 象 大阪府民または大阪府内に勤務もしくは通学している方で、消費者金融等を利用し多重債務に陥り、その返済方法や金融業者への対応について法律的アドバイスを必要とする方

○定 員 各相談日 5名(ひとり当たり30分 先着順)

○費 用 無料

○申し込み方法 電話でお申し込みください (申し込み受付時間:平日午前9時〜午後5時まで)

○申し込み先 大阪府商工労働部金融室貸金業対策課 電話 06−6944−2349(直通)

取り戻そう! 食の安全・安心


「平成16年度の大阪府の取組み」

健康で安心のできる食生活の実現を目標に、消費者、食品関連事業者などのご協力のもと平成15年に立ち上げた「食の安全・安心大阪府民会議」において、今年度も引き続き幅広い意見交換を行い、これを大阪府の施策や事業者の取組みにも反映するようなリスクコミュニケーションを実施するとともに、啓発事業としてセミナーやシンポジウムなどを開催します。
また、アレルギー物質や抗生物質を検査するため検査機器を整備するなど検査や監視・指導の強化を図るとともに、その検査結果を迅速により分かりやすく公表していきます。
さらに、食品表示ウォッチャー兼推進員による正しい表示の普及啓発を推進します。
■大阪府の食の安全・安心ホームページ http://www.pref.osaka.jp/shokuhin/anzen/
■問い合わせ先 大阪府食の安全推進課  TEL 06(6941)0351(内)6967  FAX 06(6942)3910 E-mail  shokunoanzen@sbox.pref.osaka.jp BSE問題や偽装表示事件などのさまざまな問題の発生は、「食の安全・安心」に関する消費者の事業者に対する不信感を高めました。 このため大阪府では、食品関係事業者の自主的かつ積極的な食の安全・安心確保のための取り組みを、ホームページや府民会議などの場で府民に広く知らせることにより、消費者と事業者の信頼回復、業界全体のモラルの向上を図っていく事業を実施しています。 食品関係事業者の皆さんの積極的な参加をお待ちしています。消費者の皆さんも、がんばっている事業者の情報をお寄せください。
■「食の安全の取組宣言」ホームページhttp://www.safety-food.jp
■問い合わせ先 「食の安全の取組宣言」事業 事務局  財団法人 関西消費者協会 TEL.06-6945-1100   FAX. 06-6945-1108   E-mail kanshoky@mic.e-osaka.ne.jp

トラブルNOW

活水装置をつけたら、電気ポットの中が茶色くなったけど、水は大丈夫?

<相談概要>
「無料で給水管の洗浄をします」と業者が訪れたので、給水管洗浄を依頼した。洗浄後、「水道メータ−のすぐそばに活水装置をつけると水が浄化され、その水を使用すると健康にもよく、肌荒れにも効く」と強く勧められ、36万円の活水装置を取り付けた。しかし、活水装置を取り付けて1カ月ほどたった頃から、水を入れた電気ポット内の上部が茶色く変色してきた。水の安全性に問題はないか。

<経緯・結果>
相談者が持参した活水装置を通過した水から、水道法に基づく水質基準値を超える数の細菌が検出され、飲料に適さないことがわかった。その結果を業者に示したところ、業者は活水装置を引き取ることになった。

<解 説>
健康によい水やおいしい水に関心が高い消費者が増え、訪問販売で購入した浄水器や活水装置に関する相談が増えています。勧誘の際、浄水器や活水装置を取り付けると安全で健康によい水になると強調される場合があります。しかし、殺菌効果のある塩素を除去するので、水の安全性が低下する可能性があります。また、この事例の活水装置のパンフレットには、「徐々に体内酵素の働きがよくなる」「手荒れ、肌荒れを抑える」「植物は水をよく吸収するようになり成長が促進される」などのさまざまな効能効果が挙げられていましたが、本当にそのような効果があるのかどうか確認することは容易ではありません。
本来の目的は高額な浄水器や活水装置の販売であるのに、それを隠し、無料で給水管を洗浄すると告げて消費者の家を来訪する販売方法にも問題があります。契約書面を受け取った日から8日以内なら、書面によりクーリング・オフ(無条件解除)ができますが、その機会を逃すと、簡単に契約解除ができるわけではありません。
セールストークに惑わされず、本当に必要なものなのか慎重に判断することが大切です。

お知らせ


大阪府消費者フェア2004
元気にいこか! なにわの消費者
〜消費者主体の社会をめざして〜

5月21日(金)〜5月28日(金) 土・日を含む 参加費 無料

●5月21日(金) 14:00〜16:00
講演会 「消費者被害から身を守る法」 講師:坂東俊矢(京都産業大学法学部教授) 定員 100人
OMMサロン (生活情報ぷらざ向い)
●5月22日(土) 14:00〜16:00
トークサロン 「のぶリンと考えよう! しっかり選ぶ消費者の目」 原田伸郎(タレント) 宮本勝浩(大阪府立大学経済学部長) 林  郁((財)関西消費者協会理事長) 定員 150人
OMMサロン (生活情報ぷらざ向い)
●5月22日(土) 10:00〜12:00 13:00〜16:00
くらしの特別相談 無料 弁護士、司法書士、建築士、社会保険労務士が個別相談に応じます (相談時間 1件30分以内)
生活情報ぷらざ
●5月23日(日) 10:00〜17:00 (パネル展示)
コント 「トラブル撃退! 消費者笑劇場」 相談の多い問題商法について、大阪大学演劇部「劇団ちゃうかちゃわん」がコントで紹介します
近鉄百貨店阿倍野店9階 (こもれびの広場)
●5月25日(火) 13:30〜15:00
商品テスト体験セミナー 「身の回りにあるプラスティック製品の材質をテストしてみよう」 定員 30人
生活情報ぷらざ
●5月27日(木) 14:00〜16:00  共催:大阪市
講演会 「ほんまもんのなにわの食とき〜つけなはれ現代の食」 講師:奥村彪生(伝承料理研究家) 一時保育あり 定員 300人
大阪市立北区民センター

コント以外は要予約、先着順  一時保育(6カ月〜就学前、3日前までに要予約)手話通訳(2週間前までに要予約)
申し込み・問い合わせ先  (財)関西消費者協会
TEL 06−6945−1100 FAX 06−6945−1375 E−mail kanshoky@mic.e-osaka.ne.jp
会場へのアクセス OMMサロン・生活情報ぷらざ 地下鉄(谷町線)・京阪「天満橋」駅下車すぐ
大阪市立北区民センター 地下鉄(堺筋線)「扇町」駅、JR環状線「天満」駅下車すぐ

ホームページ「消費生活事典」
http://www.pref.osaka.jp/shouhi/
 
消費生活相談06-6945-0999(月〜金)9:00〜17:00
消費者問題の専門家団体が実施する週末相談(年末年始除く10:00〜16:00)
土曜日 06-6366-0110(社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会
日曜日 06-6203-7684(社)全国消費生活相談員協会
 
 
「美しい暮し」5月号(No.150)平成16年5月6日発行
■大阪府消費生活センター 〒540-6591 大阪市中央区大手前1-7-31(OMMビル) 06-6945-0711
■企画・編集:(財)関西消費者協会 06-6945-1100 ■デザイン:Studio pa.n.da 印刷:株式会社 ケーエスアイ この情報誌は企画から印刷まで全てを外注して、作成しております。(毎月25,000部発行、1部あたりの単価は12円です) 古紙配合率100%白色度70%再生紙を使用しています。
美しい暮しは府内市町村窓口(消費生活センター、消費行政担当課)、府民情報プラザ(府税事務所)、府民健康プラザ(保健所)、公民館などに置いていますので、自由にお取りください。
郵送希望の方は80円切手をはり、あて名を明記した封筒(1年分12枚)を(財)関西消費者協会(〒540−6591 大阪市中央区大手前1−7−31 OMMビル)までお送りください。